食材から辿る / 在来

西洋わさび 素材 時期 C検証済

原産地 東欧 ・ 成立年代 1200–1597

西洋わさびが、いつ・どこで食べ物として成立し、各地へどう伝わったかをまとめています。 原産地での成立を3ゲート(食材入手・調理技術・場)で示し、その後の各地への到来を記録でたどります。

南東欧〜東欧原産の在来植物(在来ゆえ植物入手に律速なし)。古代の armoracia(プリニウス)に同定される可能性はあるが Grieve は『当時はもっぱら薬用で、食品・薬味ではなかった』とし、Oxford Plants400 も『ユーラシアで少なくとも2千年、薬用かつ食用植物として栽培』と幅を持たせる。薬味(すりおろし+酢)としての食用成立は中欧・東欧で中世=13世紀ごろ(スラヴ語 chrěnъ 由来の Kren が13世紀からバイエルン・オーストリア・シレジアで使われる。植物名自体は古高ドイツ語 mēr-rātīh として10世紀に初出)。文献確証は Gerard『Herball』(1597)の『すりおろして酢を加えたホースラディッシュはドイツ人が魚などの薬味に常用する』=遅くとも1597年には薬味として成立。成立時期は1200〜1597年で幅が大きい

3ゲート

食材入手ゲート
在来(南東欧〜東欧原産の Armoracia rusticana。野生分布は栽培地・人為影響地にほぼ限られる synanthropic な種で、原産地では在地栽培・採取で入手できる)
調理技術ゲート
根をすりおろす・砕いて酢と合わせる(細胞破壊でアリルイソチオシアネートが生成し辛味が立つ)。史料上は薬用(プリニウスの armoracia は薬用専用とされる)から薬味への用途転換が中世〜近世の中欧で起きた
場ゲート
中欧・東欧の農家/家庭の食卓(大衆・在地入手)。原産地では食材入手と同時に成立し場ゲートは退化

各地への伝来 2

各地で食べ物として定着した時期の記録です。地域によっては、それに先立つ物理的な到来(観賞用など、食用より前の前史)が含まれることがあります。

  • 1200〜1500頃 クロアチア 在来在地栽培
  • 時期不明 東欧 在来在地栽培

西洋わさびを使う料理 1

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