食材から辿る / 旧大陸

桃 素材 時期 C検証済

原産地 中国 ・ 成立年代 前6000〜

桃が、いつ・どこで食べ物として成立し、各地へどう伝わったかをまとめています。 原産地での成立を3ゲート(食材入手・調理技術・場)で示し、その後の各地への到来を記録でたどります。

桃(Prunus persica)は中国原産。浙江省・長江下流域の跨湖橋遺跡(8000–7000BP)と田螺山遺跡(7000–6500BP)から出土した桃核が既に2つのサイズ群に分離しており、前6000年ごろには選抜を伴う利用が始まっていた。現生栽培型に最も近い大型・扁平な核は良渚文化期(5300–4300BP=前3300〜2300年)に現れ、この段階で栽培化が確立したとみられる(Zheng, Crawford & Chen 2014)。原産地での食用は入手(採集・栽培化)と同時に成立。文献上は『詩経』国風・周南「桃夭」(前11〜前7世紀)に「桃之夭夭、灼灼其華」とあり、遅くともこの時期に桃が生活に定着していたことを示す(存在の上限であって発祥年ではない)。漢代以降シルクロード経由でイラン(ペルシア)へ伝わり、そこから地中海世界へ入ったため学名 persica(=ペルシアの)を得たが、これは伝播経路を原産地と取り違えた命名で、原産地は中国。中国原産のスモモ Prunus salicina およびカフカス以南原産のセイヨウスモモ Prunus domestica とは別種。栽培化年代には幅がある

3ゲート

食材入手ゲート
採集・栽培化(中国・長江下流域で在来の Prunus persica を利用・選抜)。前6000年ごろの跨湖橋・田螺山遺跡の桃核に既にサイズ選抜の痕跡があり、良渚文化期(前3300〜2300年)に現生栽培型が確立。原産地での食用は入手と同時に成立
調理技術ゲート
生食のほか乾燥(乾果)・蜜漬け・加工
場ゲート
食材入手と同年(原産地中国での食用は入手=栽培化と同時に成立。場ゲートは退化)

各地への伝来 2

各地で食べ物として定着した時期の記録です。地域によっては、それに先立つ物理的な到来(観賞用など、食用より前の前史)が含まれることがあります。

  • 前6000〜前2300頃 中国 在来在地栽培
  • 1541〜1580頃 チリ 植民地交易

桃の到来が成立を縛った料理 1

桃が届く前には成り立たなかった料理です。到来年が、その料理の物理的な下限になります。

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